コンテンツマーケティング・オウンドメディアマーケティングを行うにあたって、ターゲットとなるユーザー像を明確にしないと、どのようなコンテンツを配信が適切なのかを判断することが難しい状態となってしまいます。
そのために利用するのが”ペルソナ”です。今回は「コンテンツマーケティングに必要なペルソナの作り方」を紹介していきます。
目次
ペルソナとは?
ペルソナとは、「ターゲットとなるユーザーを代表するひとりの人物を詳細に記述したもの」を指すマーケティング概念を指します。
実際にその人物が実在しているかのようにイメージし、年齢、性別、住まい、職業、年収、趣味、特技、価値観、家族構成、生い立ち、休日の過ごし方、ライフスタイルなどの情報を設定していきます。
従来のユーザー像では、「30代の独身女性」、「趣味が旅行」等の幅広いターゲット像を設定することが多くありましたが、ペルソナ設定では、より深くまでターゲット像を絞り込みます。絞り込んだペルソナが本当にターゲットになり得るのかという不安が出てくるかもしれませんが、より深くまでペルソナを設定することにより、ユーザーが抱えている問題と、それを解決するための伝達手法やアプローチ手法がイメージしやすくなります。
当社でペルソナ設定を行う場合は、複数(2〜3名)のペルソナ設定を行うことにより、ペルソナ毎に合わせた情報発信やペルソナが的外れになってしまうリスクの分散を行うようにしています。
ペルソナを作るメリット
ペルソナを作ることにより、コンテンツを届ける受け手側のイメージがしやすくなり、発信側の一方的な情報伝達ではなく、受け手側が本当に知りたい情報を発信することに繋げることができます。
- ペルソナを設定することにより、ターゲットの生活がイメージしやすくなり、見込み客が抱えている困り事や問題点を発見しやすくなる
- ペルソナを設定することにより、共感しやすいコンテンツを発信でき、メッセージ性のあるコンテンツを届けられる
- プロジェクトチーム(編集者、ライター、運用担当)でイメージを共有できる
ペルソナの作り方
ここからは、実際にペルソナの作り方を紹介していきます。
①既存顧客から理想的なカスタマーを抽出
まず既存顧客より、理想的なカスタマーを抽出します。一般的には上位2割が理想的なカスタマーと言われています。上位2割のお客様と同じような属性を持つカスタマーを抽出するのが、ペルソナ設定の目的となります。
②インタービューを行う
①で抽出したカスタマーにインタビューを行います。目安としては、1つのペルソナを作るにあたって3〜5人のカスタマーにインタビューすれば、ペルソナを作る十分な情報が集まります。
カスタマーにインタビューが難しい場合は、社内で蓄積しているお客様の声等を元にカスタマーのニーズを抽出するようにしましょう。
③対お客様の業務を行う社内スタッフへのインタビュー
カスタマーに直接インタビューを行うだけではなく、お客様と多く接している社内スタッフにヒアリングを行うのも有効的です。
例えば、「現場では、●●の情報を求めている人が多い」等、お客様自身で表現できないような内容や数多くお客様に接しているスタッフでないと知り得ない情報を引き出し、ニーズや特性の傾向を掴むことも重要です。
④ペルソナ像を書き出す
①〜③の情報を基に、ペルソナ像を書き出しましょう。
項目 | 属性 |
名前 | 川島 秀明 |
性別 | 男性 |
年齢 | 34歳 |
職業 | 不動産会社営業 |
収入 | 650万円 |
既婚・未婚 | 未婚 |
同居家族構成 | 一人暮らし |
衣住地域 | 都内 |
学歴 | 日東駒専卒業 |
仲の良い友達の数 | 高校の友達4人 |
SNSの友達数 | 300人 |
休日の過ごし方 | 自宅でDVD鑑賞 |
よく買い物するお店 | ZARA |
所持しているIT端末 | 仕事用のガラケー、個人用のiPhone8 |
習慣 | 毎朝コーヒーを飲みながらタバコを吸う |
趣味 | スポーツ観戦、DVD鑑賞 |
ペルソナの項目を増やしすぎても時間とコスト、工数がかかるだけですので、上記項目を埋めるので問題ないでしょう。無料でペルソナテンプレートの配布を行っていますので、ご興味ある方はコチラからダウンロードして下さい。
⑤設定したペルソナの実在情報を検証する
設定したペルソナがどれくらい存在するかをアンケートや統計データを基に検証しましょう。
例えば、Facebook広告マネージャーでペルソナの数を検証することができます。あまりにも少ない場合は、ミスマッチの可能性や配信コンテンツの費用対効果が合わない場合がありますので、再考するようにしましょう。
⑥ペルソナの修正
ペルソナは、作って終わりではなく、運用していくことが重要です。運用する中で、想定とは異なる事実が判明したり、対象のペルソナに配信しているコンテンツの反応が著しく悪い場合も出てきます。
定期的にペルソナの中身を見直し、ペルソナの精度を高めていくようにしましょう。
まとめ
ペルソナを設定することにより、密度の高いコンテンツマーケティング、オウンドメディアマーケティングを運用することができます。ペルソナをしっかりと設定し、ターゲット像をイメージしたコンテンツとそうではないコンテンツでは、ユーザーに届くメッセージの深さは変わってしまいます。
自社の顧客がどのような属性があるのか?何を求めているのか?を設定した運用を心がけましょう。

某IT企業に勤める一介のマーケッター。デジタル領域のマーケティングを中心に15年で300社以上のデジタルマーケティング支援に従事。2児の父。趣味はサウナとギター。