コンテンツマーケティングで重要なのは、ユーザーの検索意図やインサイトを捉え、価値ある適切な情報を配信し、ユーザーに届けることです。

自社サービス・商品に知見のある社内スタッフにコンテンツ制作を任せるケースもありますが、クオリティ面・ノウハウ面・リソース面で、外部のコンテンツマーケティング会社に依頼をかけるケースも多いと思います。

業者選定のポイントは様々ですが、判断軸の大きなポイントとなるのが“料金面”でしょう。

施策内容にもよりますが、安いからといった理由で格安会社に任せ、全く成果が出ないといったケースも散見されます。

そこで今回は、「コンテンツマーケティング会社を利用する際の価格相場や注意点」を解説していきます。

コンテンツマーケティングで費用のかかる施策内容と価格相場

コンテンツマーケティングで費用のかかる施策内容と価格相場

コンテンツマーケティングを提供する会社によって、実施する施策内容や価格は変わります。

一般的に、コンテンツマーケティングを行う際に発生する施策内容を初期施策・ランニング施策それぞれ紹介していきます。

コンテンツマーケティングの初期施策内容

まずは、初期施策で行う内容を紹介していきます。

1.競合分析・キーワード分析

コンテンツマーケティングを実施する上で、競合の戦略やデータ、獲得しているキーワードを把握することが大切です。

キーワードツールや競合分析ツールなどを用いて、競合サイトやキーワードを分析します。

競合やキーワードの状況を把握することにより、緻密な戦略を練ることができます。

2.目標設定・KPI設定

コンテンツマーケティングをこれから実施する場合、既に行っている場合でも目標を設定していると思います。

目的によって目標設定やKPIが変わるのが、コンテンツマーケティングですが、目的やフェーズに合わせた具体的な目標設定・KPIを定められていないケースもあります。

業種の傾向や予算に合わせた定量的な目標設定を行うようにしましょう。

3.ペルソナ・カスタマージャーニーマップ

ターゲットとなり得るユーザーの明確なターゲット像や態度変容を作成することにより、ユーザーのニーズやモチベーションに合わせた適切なコンテンツを制作・配信することができます。

4.レギュレーション作成

記事コンテンツを配信する際、複数の人がプロジェクトに関わっていたり、複数のライターに依頼することもあると思います。

レギュレーションは、トーン&マナーやNGワードなど、ライティングする際のルールとなります。

共通ルールを具現化することにより、コンテンツ制作のミスマッチを軽減し、運用がスムーズに行えるようになります。

5.戦略設計

1〜4の工程を行うことにより、コンテンツマーケティングで行うべき戦略・方針が決まってきます。

どのようなコンセプトを持つのか、どのような配信を行うのか、配信チャネルはどうするのか、具体的な戦略を立てることで、コンテンツマーケティングの成功確率を上げることができます。

コンテンツマーケティングの初期費用相場

初期に行う施策内容によって、コンテンツマーケティングの初期費用は大きく変わります。

1〜5の施策内容を行うと、1ヶ月〜1ヶ月半の時間がかかることが想定されます。また、数回の打ち合わせも必須になってきます。

どこまでを行うかにもよりますが、1〜5の施策内容を全て行うと20万円以上の費用はかかります。

初期費用0円や数万円の会社もありますが、初期で行うべき内容を削減しているケースが多くあります。

目的にもよりますが、コンテンツマーケティングを実施する企業が増えている中、初期の分析や戦略設計をおざなりにすることは、失敗の大きな要因となります。

価格面だけではなく、内容も見た上で判断するようにしましょう。

コンテンツマーケティングのランニング施策内容

次にランニングで発生する施策内容を紹介していきます。

コンテンツ企画

どのようなコンテンツを制作するべきなのか、記事コンテンツであれば、タイトル案や文字数、狙うキーワードを決める必要があります。

分析データや戦略がない状態で闇雲に企画を行うのは、コンテンツのミスマッチを生むことに繋がります。

コンテンツ企画費は、作るコンテンツの種類や本数によって変わります。

テキストコンテンツであれば、1つの企画を行うのに数千円の費用がかかるのが相場でしょう。

コンテンツ制作

ライティング

実際にコンテンツの中身となるテキスト部分のライティング作業となります。

業種の難易度やテキスト量、ライターのタイプ(専門家/SEOライター)などによっても費用が変わります。

ライティングは文字単価・記事毎に費用が分かれているケースもありますが、品質を担保した費用相場としては、1文字8円〜15円が相場です。

動画制作・Web漫画制作

一般的に「コンテンツマーケティング=記事」とイメージすることが多いと思いますが、動画やWeb漫画も立派なコンテンツです。

コンテンツマーケティングを運用する中で、記事以外のコンテンツも配信するケースも出てきます。

動画であれば本数や尺、撮影有無によって費用は変わりますし、Web漫画もボリュームによって価格は変わります。

画像選定

テキストコンテンツ内に配置する画像にも費用はかかります。

選定費や有料素材など、記事費用内に含まれているケースも多いですが、別途で費用発生するケースもあります。

画像選定も数千円が価格相場です。

CMSアップ費用

オウンドメディア運用やWordPressサイトのブログページなどで、アップまでを任せるケースもあります。

CMSの仕様にもよりますが、数千円が相場でしょう。

効果測定

GoogleアナリティクスやSEO分析ツール、ヒートマップツールを活用した効果測定と改善施策の提示を行います。

効果測定もどこまで行うかによりますが、月1回の打ち合わせを含め、月に5万円〜20万円が相場でしょう。

その他ランニングで発生する施策内容

ここまでに紹介した以外にも、インタビュー記事を製作するのであれば、インタビュー費用が発生しますし、オウンドメディアとなれば、サーバー・ドメイン費用がかかるケースもあります。

コンテンツマーケティングのランニング施策費用相場

コンテンツの種類やコンテンツの本数によって、必要な費用は変わりますが、15万円〜は最低限必要になります。

自社で行える範囲とコンテンツマーケティング会社に依頼する内容の棲み分けを行い、専門会社に任せる部分は任せ、必要な投資を行うようにしましょう。

コンテンツマーケティングを外注する際の注意点

ここからは、コンテンツマーケティングを外注する際の抑えておくべき注意点を紹介していきます。

1.価格だけで判断しない

コンテンツマーケティングにかけられる予算内で業者選定をすることもありますが、価格だけで判断しないようにしましょう。

大切なことは、その会社がノウハウを持っているのか、自社でできない部分を補ってくれる会社なのかといった部分です。

また、少ない予算で勝算ある場合もあれば、ない場合もあります。

予算内で実施することもそうですが、マーケティング予算として適切なのかを見極めるもの大切です。

このような部分も含め、コンテンツマーケティング会社に相談するようにしましょう。

2.ライター・クリエイターのタイプを見極める

ライターのタイプもコンテンツマーケティング会社によって様々です。

自社でライター・クリエイターを社員として雇用しているケースもあれば、クラウドソーシングの会社もあります。

また、当社のようにライター・クリエイターネットワークを自社で囲っていたり、複数のライティング会社・編集会社とパートナーを結んでいるケースもあります。

社内で雇用しているから良いとか、クラウドソーシングだからダメというのはありません。

自社で雇用していてもSEO部分の教育体制がなく、ただのテキスト納品になってしまっている場合もあれば、クラウドソーシングの中には、驚くほど品質の高いコンテンツを納品する方もいます。

当社では、このようなそれぞれのリスクを軽減するため、ネットワークやパートナー会社と協力し、適切なライター・クリエイターをアサインできます。

運用・効果測定する中で、ライター・クリエイターの変更を行うことも可能ですし、継続的に依頼を行うこともできます。ご興味ある方は、是非ご相談下さい。

3.分析・戦略設計を行える会社に依頼する

コンテンツマーケティングには正解がありません。

正解がないからこそ、分析や戦略設計を徹底して行い、運用・効果測定のPDCAサイクルを高速で回すことが重要です。

そのため、業者ではなく、パートナーとして本気で一緒に取り組める会社に依頼するようにしましょう。

よくある失敗のケースとして、提案にきた営業マンと運用者が別で、提案時に聞いていた話と内容(施策内容やサポート)が違う場合もあります。

当社では、提案に伺ったコンサルタントが、提案から分析・戦略設計、運用ディレクションから効果測定までをワンストップで行っています。

ご興味ある方は、是非ご相談下さい。

まとめ

コンテンツマーケティングにおける費用は、施策内容や量によって様々です。

その中で重要なのは、目的を達成するために外部へ何を依頼するのがベストなのか、何を外部がしてくれれば助かるのかといった点です。

昔のSEOみたいに、小手先だけのテクニックで、コンテンツマーケティングをグロースできる時代ではありません。

競合分析や戦略設計、運用、コンテンツの品質、効果測定・改善まで、全体を通した戦略的で緻密な運用が必要となります。

安い価格で任せたけど、記事納品会社になってしまっている場合や修正回数が多く困ったといった手間や無駄な労力・コストをかけないように注意しましょう。

某IT企業に勤める一介のマーケッター。デジタル領域のマーケティングを中心に15年で300社以上のデジタルマーケティング支援に従事。2児の父。趣味はサウナとギター。