動画広告の新常識!知らなきゃヤバい動画広告の適切な尺について

動画広告を行う際に、動画のクリエイティブや内容・配信するチャネルも重要ですが、尺(動画の長さ)も非常に重要です。最近、お客様から「動画広告の適切な尺ってどのぐらいですか?」といった質問を頂くことが多くあったので、今回は、動画広告の適切な尺がどのぐらいなのかを紹介していきます。

動画の尺はデバイズや年代、ブランド認知度によって変わる

テレビCMと同じぐらいの30秒尺の動画もあれば、5秒や15秒ほどの短尺動画もあります。逆に5分以上の長尺動画で、動画広告を施策している企業もあります。

米国のYuMeとIPG Media Labが共同で調査した動画広告に関する調査資料を紹介します。

【YuMeとIPG Media Labの共同調査概要】

<対象者>

全米から集められた9.912人を属性や動画関連の行動において分類

<調査方法>

対象者は、日頃の動画視聴習慣や興味・関心のあるテーマにおいて、3種類の動画コンテンツ(1分〜5分)の中から選択。その前に短尺動画(5秒〜60秒)を配信した場合の広告想起率(の広告の訴求内容で被験者が覚えていることを調べることで、広告の印象度を測ること)を効果測定。

<対象の広告ブランド>

Charles Schwab、Hotwire、Jeep、Miller Lite、TV Land

動画尺と効果の関係

5秒の動画広告も効果は期待できる

下記のグラフデータは、動画尺(5秒・10秒・15秒)別に、「広告の純粋想起(商品やサービス等の手がかりが与えられたとき、特定のブランドを思い起こせること。)および助成想起(商品やサービス等の手がかりが与えられたときそのブランドへの認知を確認できること)」、「メッセージ想起」、「ブランド認知」の効果を表したものとなります。

多くの情報量を伝えられる長尺動画の方が、ユーザーへの影響を与えることに繋がりますが、短尺動画でも効果を期待できることがわかります。

ユーザーの行動喚起を起こせるのは、15秒以上の動画

5秒の短尺動画でも効果は期待できますが、ユーザーの購入促進やブランドイメージの向上を意識づけるには、最低でも15秒以上の動画ではないといけないことが、下記のグラフデータから見て取れます。

長尺動画はPCデバイスのユーザーにおすすめ

動画尺とデバイスの関係を表したのが、下記のグラフデータとなります。スマートフォンやタブレットデバイスの利用は、外出時が多く、移動時間中などの隙間に視聴するケースが多いですので、長尺動画は向いていません。ただし、PCであれば、外出時ではなく家などでゆっくり視聴することが考えられますので、長尺動画はPCデバイス向けに活用するといいでしょう。

結論、動画広告の尺は15秒がおすすめ!

動画広告の配信チャネルとして、Youtubeや各SNS(Facebook、Twitter、Instagaram)を利用することが多いでしょう。その中で、SNS上のタイムラインに長尺動画が流れてきても視聴はしません。視聴されたとしても隙間時間での視聴になるため、途中離脱をされてしまいます。

ユーザーのブランドイメージを向上でき、購入促進を行える15秒程度の動画広告でアプローチすることがおすすめです。15秒であれば、テレビCMと同等もしくは少し短いぐらいですので、隙間時間にも視聴してもらうことが可能です。

スマートフォンユーザーには、短尺動画が効果的

PC・タブレット・スマートフォンのデバイス別に、5秒・10秒・15秒広告のブランドイメージ向上と購入促進効果を比較したのが下記のグラフデータです。

5秒の短尺動画広告に注目すると、PC(赤)では相対的に効果が低い一方、スマートフォン(黄色)であれば特に購入促進において高い効果を期待できることが分かります。

動画広告の尺は使い分けましょう

5秒や15秒程度の動画広告が、スマートフォンユーザーにはオススメですが、配信先のチャネルや商品・サービスの特徴、動画広告の目的に合わせて使い分けるようにしましょう。

動画広告をFacebookで行うと費用対効果が高い?その理由と活用方法について」でも説明していますが、動画広告は各種配信先のチャネルによって効果測定を行い、動画尺も含めた上で効果検証を行うべきです。5秒・15秒・30秒で動画制作を行い、効果検証を行なってみてはいかがでしょうか。

某IT企業に勤める一介のマーケッター。デジタル領域のマーケティングを中心に15年で300社以上のデジタルマーケティング支援に従事。2児の父。趣味はサウナとギター。