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インタラクティブ動画って何⁉︎インタラクティブ動画のキホン

動画広告施策を実施する企業が、市場の伸びに連れて増えていますが、『インタラクティブ動画』を知らないという人もまだまだ多いと思います。

動画マーケティングを行う企業は増えている一方で、動画マーケティングでの成果獲得は多くの企業が手探り状態で行っているのが実情だと思います。そんな中、『インタラクティブ動画』は、動画マーケティングの成果獲得に期待されている新しい手法の動画マーケティングとなります。

今回は、インタラクティブ動画を知らない方に向けて、『インタラクティブ動画って何⁉︎インタラクティブ動画のキホン』を説明していきます。

インタラクティブ動画とは?

そもそも“インタラクティブ”を直訳すると、「対話」や「双方向」という意味があります。Webマーケティングでの“インタラクティブ”は、ユーザーがパソコンやスマートフォンを通して、対話するような形式で操作する形態のことを指します。

インタラクティブ動画とは、動画上のインタラクション要素(人間が何かアクションをしたとき、そのアクションが一方通行にならず、相手側のシステムや機器がそのアクションに対応したリアクションをすることのできる)に対して、クリックなどのアクションを行うことで、動画内のストーリーが分岐したり、動画内に映る商品を購入できるなど、ユーザーが動画内で選択することのできる動画のことを指します。

例えば、Youtubeで動画を視聴していると、再生中の動画内に外部サイトへのリンクが仕掛けられていて、クリックすると外部サイトに誘導される場合がありますね。

今までの動画マーケティングは、発信側の一方通行な動画マーケティングになりがちでしたが、インタラクティブ動画であれば、再生される動画からユーザーにアクションを促すことができます。

インタラクティブ動画で促すことのできる主なアクション

インタラクティブ動画では、主に3つのアクションをユーザーに促すことが可能です。

①リンクによる外部サイトへの誘導

動画内にリンクを設置することが可能ですので、動画内の商品紹介やアパレルであれば、動画内でモデルが着ている服にリンクを設置することにより、ユーザーが気になる商品の詳細を確認したり、Webページに誘導することが可能です。

②選択肢を表示することが可能

インタラクティブ動画では、動画内に選択肢を表示させることが可能です。選択肢を表示することにより、動画のストーリーを分岐させることができます。ユーザーに選択肢を与えることにより、ユーザー参加型の動画となり、ユーザーの記憶に残る動画でアプローチを行い、ユーザーとコミュニケーションを取ることが可能になります。

③地図やグラフなど補足情報の表示が可能

動画に関連する地図やグラフを表示することにより、動画内で補足情報を表示することが可能になります。例えば、教育などの動画であれば、ユーザーのレベルに合わせた動画を配信することも可能です。

インタラクティブ動画で期待できる5つの効果

インタラクティブ動画を活用することにより、4つの効果が期待できます。

インタラクティブ動画で期待できる効果①:ユーザーの記憶に残りやすい

スマートフォンの普及により、ユーザーは“ながら見”をしていることが多くありますので、発信側の一方的な動画マーケティングですと、集中して動画を視聴してもらうことが難しいのが実情です。

しかし、ユーザーに選択肢を与えるインタラクティブ動画であれば、双方向のコミュニケーションが可能になりますので、ユーザーに集中して視聴してもらうことができます。ユーザーのアクションを促すことにより、ユーザーの記憶に残りやすくなります。

インタラクティブ動画で期待できる効果②:エンゲージメント効果

インタラクティブ動画は、ユーザー操作が発生しますので、一方的な動画配信に比べ、動画の“視聴時間”が伸びる傾向にあります。視聴時間が伸びることにより、ユーザーの記憶にも残りやすくなり、エンゲージメントが高くなる傾向にあります。

インタラクティブ動画で期待できる効果③:バズ効果

ユーザーのアクションを促せるインタラクティブ動画は、ユーザーに操作性やストーリー性を体感してもらうことができますので、面白い内容の動画であれば、Facebook、Twitter、InstagramなどのSNSで配信することにより、自然とシェアやいいね!を獲得することができ、多くの人に認知をさせることができます。

インタラクティブ動画で期待できる効果④:動画の改善に繋がる

ツールによって異なりますが、インタラクティブ動画は、通常のWebサイトのように「平均視聴時間」、「ポップアップ滞在時間」、「流入経路」以外にも「どの場所がどのぐらいタッチされたか」や「離脱ポイント」まで、データを取ることができます。

インタラクティブ動画であれば、動画内のクリエイティブ分析を行い、ユーザーのアクションを喚起する最適な動画を作ることができるのが利点です。

インタラクティブ動画を利用すべきオススメのシーン

ここからは、実際にインタラクティブ動画を利用すべきオススメのシーンを紹介していきます。

インタラクティブ動画を利用すべきオススメのシーン①:通販サイト

まずはじめにインタラクティブ動画をオススメするのは通販サイトです。例えば、動画内にモデルを利用し、モデルが着ている服をタップするとWebサイトに誘導したり、ポップアップで、洋服の詳細を知ることができるなどの仕掛けを行うことができます。

インタラクティブ動画を利用すべきオススメのシーン②:採用

最近では、採用動画を利用する企業も増えていますが、採用にインタラクティブ動画を使用し、採用動画にストーリー性を持たせると、ユーザーである学生や求職者と企業のマッチングを図りやすくなります。

操作性のあるインタラクティブ動画は、エンゲージメントを高めることができますので、ユーザーの企業に対する印象も良くります。今後は、採用でインタラクティブ動画が利用されることが増えることでしょう。

インタラクティブ動画を利用すべきオススメのシーン③:不動産業界

物件紹介に動画を用いる不動産も増えて着ていますが、不動産業界でもインタラクティブ動画は活用できます。

例えば、内覧画像をインタラクティブ動画にし、家の隅々までを動画で理解できるようにしたり、家の購入を考えている人には、ストーリー性のあるインタラクティブ動画でオススメの物件を訴求するなど様々な活用ができます。

インタラクティブ動画を利用すべきオススメのシーン④:教育・研修

研修など、企業は社員の教育に多くの時間とコストを割きます。教育の悩みは大手企業、中堅・中小企業、ベンチャー企業と、どの規模の企業でもある悩みです。

教育や研修の場にインタラクティブ動画の機能であるストーリー動画を活用することで、設問形式で社員に教育したい内容を伝えることができます。

例)名刺交換を先にするのはどっち?
①上司
②部下

一般的には座学の多い研修ですが、座学では社員も飽きてしまいますので、インタラクティブ動画を活用することにより、研修にも仕掛けを作り、社員の記憶に残る意味のある研修にすることができます。

インタラクティブ動画を利用すべきオススメのシーン⑤:動画アフィリエイト

Youtubeを中心に流行になっている動画アフィリエイトにもインタラクティブ動画は活用できます。

一般的に動画アフィリエイトの着地点は、LP(ランディングページ)ですが、インタラクティブ動画を利用することにより、アフィリエイトの着地点を動画にすることができます。

アフィリエイトの着地点を動画にすることにより、情報量を多くユーザーに伝えた上で、次のアクションを行なってもらうことのできる新しい手法の施策となります。

インタラクティブ動画の作り方

ここからはインタラクティブ動画の作り方を説明していきます。

Youtubeクリエイターツール

ポップアップからのリンクなどによる簡単なインタラクティブ動画であれば、Youtubeのクリエイターツールで作ることができます。

オーサリングアプリケーション

クラウドベースでインタラクティブ動画を作れるオーサリングアプリケーションがいくつも提供されています。代表例ですと、「Interlude」や「Rapt Media」などです。表示されるWeb上の指示に従えば、自動的にインタラクティブ動画を作れますのでオススメです。

自身でオーサリングする

AdobeのFlashにGUIベースでインタラクティブ動画を作れる環境がありますし、HTMLの知識を持っている方であれば、HTML5で標準的に用意されているタグを使ってインタラクティブ動画を作ることができます。

インタラクティブ動画のキホンのまとめ

動画マーケティングはやるかやらないかではなく、どうやるのかが求められる時代になってきています。

動画のクリエイティブや配信方法にこだわることも大切ですが、ユーザーと経験共有のできるインタラクティブ動画を用いることにより、動画マーケティングの効果を最大化していくことをオススメします。

 

某IT企業に勤める一介のマーケッター。デジタル領域のマーケティングを中心に15年で300社以上のデジタルマーケティング支援に従事。2児の父。趣味はサウナとギター。