Youtubeは、5,000万人以上の視聴者を誇っており、日本で最も利用者が多い動画媒体です。

最近では、Youtubeに視聴再生回数に応じた広告収入で生計を立てる『Youtuber』という職業が出てくるくらいに盛り上がりを見せている動画媒体となります。企業のプロモーションで利用されるケースも最近では増えています。

そこで、今回はYoutube広告の種類とメリットについて説明していきます。

YouTube広告の種類

YouTube広告は正式にはTruView広告と呼ばれ、大きく2つの種類があります。1つ目は、動画を視聴する前に流す広告と、2つ目はYouTubeのページ上に広告を出すパターンです。もう少し詳しく説明していきます。

インストリーム広告

動画を視聴する前に右下に「広告をスキップ」と表示される、Youtubeを利用したことがある人であれば、既に経験されたことがあるモノです。動画を視聴する前に流す広告のことを指します。

インストリーム広告の特徴は3つあります。

  1. 5秒間は必ずユーザーに視聴してもらうことができる
  2. 30秒以上視聴、ないしリンクをクリックされない限り課金発生はしない
  3. 5秒以降も広告をスキップできないように設定可能

また、インストリーム広告には「標準インストリーム広告」と呼ばれるものも存在し、その特徴は2つあります。

  1. 最大15秒~20秒はスキップすることができない
  2. スキップできない時間がインストリーム広告と比べて長いため、離脱する可能性が大きくなる

インサーチ広告

こちらは、YouTubeの検索結果として上段に表示される広告です。動画をクリックすると動画が再生されます。YouTubeのページ上に広告を出すパターンの広告となります。

インサーチ広告の特徴としては、動画がクリックされ視聴開始された場合のみに課金が発生する点が特徴です。

インディスプレイ広告

ユーザーが動画を視聴している動画ぺージ上やチャンネル上の右側に表示される関連動画一覧の上段に表示される広告です。クリックをすると動画が再生されます。

インディスプレイ広告の特徴は、インサーチ広告同様に、動画がクリックされ視聴開始された場合のみ課金が発生する点に加え、コンテンツ(再生中の動画)との関連性で広告配信ができるため、ユーザーの興味に近しいものにアプローチすることができる点が特徴となります。

マストヘッド広告

最後にご紹介するのが、1日(24時間)1社しか掲載することができない広告です。表示される場所はYouTubeのトップページの上部。一番目立つところに広告掲載することが可能です。

マストヘッド広告の特徴は4つあります。

  1. 1日(24時間)1社限定で広告掲載可能
  2. モバイル用、PC用の掲載枠が設けられている
  3. 広告掲載量が高額ではあるが、宣伝効果も抜群
  4. 広告をクリックすると掲載元の会社サイトへリンク遷移する

モバイル用とPC用の枠が設けられていることから、モバイル用ではアプリ系、PC用ではコンテンツ(映画や製品)の宣伝に使用されることが多いようです。

Youtube広告のメリット・デメリット

4種類の広告掲載方法をご紹介したところで、果たしてYoutube広告は本当にメリットがあるのか、デメリットはどういったところなのかを紹介していきます。

Youtube広告のメリット

●圧倒的な視聴者数への露出

Youtubeは、国内インターネット動画サイトの中で圧倒的No.1です。平均で5,000万人/月が視聴していると言われています。これは2位であるニコニコ動画の約1.7倍にあたります。

最近ではスマートフォンの普及から、利用者数は約4,000万人、利用時間は約1時間と共にスマートフフォンが大きく伸びています。

●配信セグメントが豊富

意外と知られていないのが、Youtube広告の配信セグメントです。何気に動画を視聴する際に出ている広告は、ターゲットを絞って配信されています。それでは、Youtube広告で可能な配信セグメントについて詳しく説明していきます。

『年齢、性別』

YouTubアカウントの登録情報をもとに、年齢やせセグメントを絞って配信できるので、商品やサービスのターゲット層にだけ配信できます。

・年齢:18-24 25-34 35-44 45-54 55-64 65-
・性別:男性/女性

『地域』
都道府県や市区町村に加えて、指定地点からの半径指定など、地域を絞って配信することが可能です。店舗誘導型や地域密着型のサービスでも無駄なく配信可能です。

・国/都道府県/市町区村/半径指定

『ジャンル(トピック・インタレスト)』
ユーザーの興味関心や、動画のジャンルやカテゴリに絞って配信することが可能です。自社のターゲット層にあったユーザーにだけ絞って配信可能です。

『トピック』
選択したカテゴリの中で、関連性の高い動画再生ページに広告を掲載することができます。

『インタレスト』
ユーザーのサイト閲覧履歴などからユーザーの興味・関心を分析した結果をもとに、広告を掲載するとができます。

『キーワード』
自社のターゲット層が検索しているであろうキーワードに連動して広告配信が可能です。

『視聴端末(PC/タブレット/モバイル)』
視聴端末やOS毎に配信を絞ることが可能です。GoogleAnalyticsや広告アカウントをもとに、どの端末で配信するのが好ましいか判断して広告配信をすることができます。

・OS(nndroid / BlackBerry / iOS / webOS / Windows Phone)
・携帯通信会社(au / docomo / Softbank)

『その他』
上記のセグメントの他にも、曜日や時間帯、視聴回数、対象言語など様々な配信セグメントを設定することが可能です。

・リマーケティング機能
TrueView広告であれば、GoogleAdwordsのリマーケティング機能を活用することが可能です。

・自社サイトにきたことがあるユーザーにのみ、動画配信が可能。
貴社のサイトにリマーケティングタグを設置している場合、リマーケティングリストとして保管されるため、そのリスト対象のユーザーにのみ貴社の動画広告を配信することが可能です。

・貴社の動画広告を視聴したことがあるユーザーに別の広告を見せることが可能。
こちらもリマーケティング機能を活用し、貴社の動画広告をみたけどもCVに至らなかったユーザーなどに別の広告を見せることが可能です。

・見られた分だけしか費用発生しない
結論、30秒以上視聴されない限り費用は発生いたしません。つまり、30秒以上を見ているユーザーは少なからず貴社に興味があるユーザーと想定されるため、質の高いユーザーを集めれることが期待できます。5秒でスキップされた場合は費用が発生しないため、無駄な費用も削減できるといえます。

Youtube広告のデメリット

注意点として大きく2点あります。Youtube広告を見ているユーザーは、目的の動画を見たい心理があってYoutubeを開いているところに注意が必要です。

注意点①:5秒で興味を惹きつける動画作成が必要

スキップされた場合、費用は発生しませんが、成果にも繋がりにくいことが同時にいえます。ですので、5秒でいかにユーザーを惹きつけて視聴してもらう、ないしリンクのクリックに誘導することが必要となってきます。

注意点②:動画広告には審査が必須

動画広告には審査が必須になります。特に健康食品系や医療関係の動画になると、薬事法にも配慮して動画制作をする注意が必要です。

まとめ

Youtube広告は、配信セグメントやGoogleAdwordsとの連携で様々な広告配信が可能であることがわかったかと思います。動画広告を取り入れはじめている企業は多くなってきているため、動画をどのように制作するかも重要ですが、動画をどの媒体、配信セグメントを活用して費用対効果を最適化していくかがより重要視されてくるでしょう。

某IT企業に勤める一介のマーケッター。デジタル領域のマーケティングを中心に15年で300社以上のデジタルマーケティング支援に従事。2児の父。趣味はサウナとギター。