最近、インターネットで屋号名を検索した際、検索結果に自社のブランドイメージを低下させる風評被害を受けている、なんてことが起こっていることも少なくない時代になってきました。

しかし、実際に風評被害出ていた場合、どのくらいの人から見られているか、なかなか分からず、そのままの状態にされている企業様もいらっしゃるかと思います。

今回は、検索順位別のクリック率から風評被害サイトが及ぼす危険性についてご紹介します。

検索順位別に見るクリック率

アメリカにある「Internet Marketing Ninjas社」が、2017年に検索順位別のクリック率の調査結果を発表しました。

調査結果は、下図のグラフで発表されています。

検索順位別クリック率

1位は、「21,12%」2位は「10,46%」と、1位の半分程度の数値となっていることが分かります。
また、8位以下は、ほとんどクリック率が変わらず、1%〜2%の間となっています。

こちらの2017年に行われた調査は、以下の条件において調査された結果です。

・調査開始から3ヶ月間の平均数値
・対象検索クエリは2万件
・6,400万回以上と400万回以上のクリックを分析
・B2C、B2Bを網羅した調査結果

平均値となりますので、あくまでも参考値としてですが、ある程度信頼できるデータかと思われます。

クリック率から風評被害サイトが及ぼす危険性

下記図は、Googel検索で、とある企業様の屋号名検索をした際の、月間平均検索ボリュームを表した図となります。

月間平均検索ボリューム

毎月、Googleのみで、平均検索ボリュームが40,500回あります。

また、こちらの企業様は、Googleの検索結果の4位前後に、風評被害サイトが表示されており、非常に悩まれている状態でした。

そこで、Internet Marketing Ninjas社の数値を参考に、風評被害サイトが見られている回数を想定値ではありますが、算出してみました。

【算出式】
月間平均検索ボリューム×4位のクリック率=風評被害サイトが見られている回数

【数値】
40,500×4.66%=1,887 (小数点切り捨て)

結果、毎月1,887回、風評被害サイトがクリックされているであろうと、想定値を出すことができました。

約2,000回もの数が見られているとなると、企業のブランドイメージ低下や売上の機会損失にも、少なからず影響が出ていることが想定されます。

見落としがちですが、こちらの結果は、あくまでもGoogleの検索結果に限ったものであり、TwitterなどのSNS、Yahoo知恵袋やNeverまとめといった、まとめサイトなどでも風評被害が発生している場合、拡散性も含めると、リスクは増加することが想定されます。

インターネット上の風評被害への考え方と対策方法で、風評被害が発生しやすいチャネルもまとめていますので、ご確認ください。

まとめ

実際に風評被害が起こっていても、売上に及ぼす影響は低いと、放置されがちな企業様もいらっしゃいます。

しかし、影響力は様々ですが、売上増減以前に、機会損失を起こしているでしょう。

この際に、皆さんも自社の風評被害のチェックと、風評被害元の検索キーワードのボリュームを調べてみてはいかがでしょうか。意外に危険かもしれません。

某IT企業に勤める一介のマーケッター。デジタル領域のマーケティングを中心に15年で300社以上のデジタルマーケティング支援に従事。2児の父。趣味はサウナとギター。