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SEO対策とは?今さら聞けないSEO対策のキホン!

SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)は、GoogleやYahoo!等の検索エンジンで、特定ワードが検索された際に対象サイトを検索結果の上位に表示させる対策を指します。

数あるWebマーケティング施策の中でも王道の対策であり、Webサイトを所有する企業様・事業主様であれば、SEO対策にWebマーケティングコストをかけるべきか、悩まれたことがある方も多いはずです。

今回は、これからSEO対策を始める方やSEO対策で失敗してしまったという方を対象に、『SEO対策のキホン!』を紹介していきます。

SEO対策の必要性

パンダアップデートやペンギンアップデートで被害を受けた方を中心に、SEO対策へ良いイメージを持っていない人も多いことでしょう。また、「今の利用者はGoogleは利用しない。しかもウチは若者向けの商品を取り扱っているから、Instagramだけで十分」、「SEO対策はルール変更が多く大変なので、リスティング広告に費用をかけています」といった考えをお持ちの経営者様やWeb担当者様も多いのが実情です。

しかし、SEO市場は年々成長しています。下記は、クロスフィニティ株式会社が2016年に発表したSEO市場の予測データです。2018年は500億円の市場へと成長することが予測されており、SEO市場が伸びていることが分かります。市場が伸びているということは、それだけ多くの人に検索エンジンが利用されていることに繋がります。

SEO市場規模予測2014-2018

若者の検索離れはウソ?若い世代にも利用される検索エンジン

10代・20代の若者を中心に、検索離れが囁かれていますが、検索エンジンは若い世代にも多く利用されています。株式会社ウィルゲートが運営するメディア「プロモニスタ」内の渋谷109店員に行ったインタビュー【渋谷109ギャルとSEO対談!!「Googleは終わらない!いまどきの検索スタイルとは?」】では、SNSで情報に触れ、検索エンジンで具体的な検索をするという若者世代のユーザー行動が明らかになっています。

若い世代の検索エンジン離れが起きた訳ではなく、検索エンジンの利用用途が変わったと理解するのがベストでしょう。若い世代を中心とした事業を行っていたとしてもSEO対策を疎かにしてしまうと、1番大事な顧客になるユーザーを他社に取られてしまいます。

SEO対策はインターネット上の資産になる

リスティング広告を中心としたWeb広告やポータルサイトに費用をかける企業様も多くいますが、Web広告はどれだけ長く出稿を続けていても出稿自体をストップしてしまえば、集客は0になります。ポータルサイトも費用をかけなければ掲載できないですし、集客は0になってしまいます。

すぐに対策の打てるWeb広告を集客のメインとして行うのは間違っていませんが、Web広告やポータルサイトに依存したままWebマーケティングを継続していくのは、企業としての体力が必要になりますし、クリック単価の高騰による費用対効果のミスマッチなどのリスクもあります。

逆にSEO対策は、集客ができるようになるまで時間がかかります。時間がかかるということは上位表示の敷居が高く、新規サイトの参入障壁が高いということです。また、Google(検索エンジン)は、ユーザーに有益なサイトを上位表示させることから、有益なサイトになるようにより良いサイトへと成長させていきます。

サイト自体のクオリティが上がり、上位表示を行うことはインターネット上の集客できる資産をつくることに繋がります。上位表示までは時間も費用もかかりますが、安定的に上位表示が獲得できるようになれば、費用をかけなくて済みます。

Web広告で目の前の集客を行いながら、SEOで資産をつくるのがベストなSEMマーケティングのカタチです。

SEO対策を行う前に知っておくべきSEOの歴史

パンダアップデートやペンギンアップデートなどのアップデートは有名ですが、Google(検索エンジン)はそれ以外にも様々なアップデートを行っています。これらのアップデートは、よりユーザーに有益なサイトを上位表示させるためのアップデートであり、SEO上位表示を狙う上で知っておくべき必要がありますので、1つ1つ説明していきます。

1998年:Google誕生

1990年頃から様々な検索エンジンが台頭していましたが、1998年に2018年現在の主流検索エンジンであるGoogleが誕生しました。Googleの誕生により、世界的にSEO順位のランキング方法が変更になりました。

PageRankと呼ばれるアルゴリズムを導入し、受けているリンク数が多いサイトを上位表示する仕組みとなり、多くのサイトが相互リンクを行ったり、故意的に被リンクサイトを生成するようになりました。

2000年:Yahoo!のGoogle検索エンジン採用

日本国内ではシェアがトップだったYahoo!が、Google検索エンジンの精度が高かったことからGoogle検索エンジンを採用しました。

2004年:Yahoo!がGoogle検索エンジン採用を解消

4年に渡りGoogleの検索エンジンを採用していたYahoo!が、Googleとの提携を解消しました。Yahoo!は独自の「YST」という検索エンジンを採用し、日本国内ユーザーのほとんどがYahoo!を活用していたことから、日本国内のサイトは「YST」のSEO対策をするようになりました。

2010年:Yahoo!がGoogleと再提携

2010年にYahoo!がGoogleと最提携しました。検索結果もGoogleと同じになることから、GoogleでのSEO対策が重要視されはじめたのがこの頃です。2010年を境にGoogleの検索エンジンは大幅なアップデートを繰り返すようになります。

2011年:パンダアップデート

「サイト内コンテンツの品質が低い」サイトの順位を落とすアップデートが2011年に行われました。このアップデートは、リンクに関係なく行われ、リンクだけの評価で上位表示されている中身のないユーザーの役に立たないサイトの排除を目的にしたSEO業界に衝撃を与えたアップデートアップデートでした。

2012年:ペンギンアップデート

2011年のパンダアップデートに続き、「過剰なリンク設置やリンク売買」を行っているサイトの順位を下げるアップデートを行いました。一定のサイトコンテンツとリンクパワーにより上位表示されていたサイトが大打撃を受けたアップデートでした。

この頃から、リンクでSEO上位表示できる時代は終わったと言われ、「Contents is king」といったサイト内のコンテンツが重要視されるようになり、コンテンツマーケティングやコンテンツSEOが、SEO対策の主流へと変わっていきます。

2013年:ハミングバード導入

スマートフォンの普及に合わせ、音声検索の処理能力を向上させるハミングバードが導入されました。

2014年2月:トップベビー

SEO業界に携わる人でもあまり知られていない「トップベビー」ですが、トップベビーでは、Webページのレイアウトを分析し、ファーストビューが過剰な広告で埋め尽くされ、コンテンツを見つけづらい状態にあるWebページの検索順位を下げる働きをするアルゴリズムです。はじめて公式にリリースされたのが2012年1月ですが、2014年2月にそのアルゴリズムが更新されました。

2014年5月・9月:パンダアップデート4.0

2011年に実施されたパンダアップデートと同様、低品質なコンテンツを配信しているサイトのSEO順位を下げるアップデートです。最初のパンダアップデートから3年が経っていますが、Googleがより良いサイトを上位表示させることに本気で取り組んでいる証拠のアップデートと言っても過言ではありません。

2014年5月・6月:ペイデイローンアップデート

Webスパムが横行する検索キーワードやWebページをターゲットとして実施されたアルゴリズムのアップデートです。これらの検索キーワードやWebページで顕著なリンク構築や各種のWebスパムに対応することが目的とされています。

2014年7月:ビジョンアップデート

ビジョンアップデートは、ローカル検索の検索結果の品質向上を目的としたアップデートです。ローカル検索のランキング決定時に、Web検索で利用してきた検索技術やシグナルの多くを取り入れることにより、関連性の高い地域情報をユーザーに提示できるようにするためのアップデートです。

2014年10月:ペンギンアップデート3.0

ペンギンアップデート3.0では、隠しリンクや隠しテキスト、過剰なアンカーテキストリンクを罰するアップデートです。2012年に行われた最初のペンギンアップデートの網を掻い潜り、Googleを欺く被リンク対策を行っているサイトを罰するためのアップデートでした。

2014年12月:ベニスアップデート

ベニスアップデートは、検索ユーザーの現在位置に合わせて検索結果をローカライズし、利用者がいる周辺のキーワードに関連する店舗などを表示させるようにしたスマートフォンユーザー向けのアップデートとなります。

2015年3月:ドアウェイページ・アップデート

ドアウェイページ・アップデートは、質の低いコンテンツに特定のリンクを設置しただけのブログなどを対象に評価指標を変更するようになったアップデートとなります。

2015年4月:モバイルフレンドリーアップデート

スマートフォンの普及により、検索エンジンをスマートフォンで利用するユーザーが増加したことにより、検索エンジンはスマートフォンユーザーへのユーザビリティを重要視する判断となりました。スマートフォンでユーザビリティの優れたサイトを評価するようになったアップデートです。

2015年5月:クオリティアップデート

クオリティアップデートは、上位表示において内部要因をより重要視するようにしたアップデートです。クオリティアップデートが行われた際に順位変動が激しくあったサイトも少なくなかったはずです。

2015年10月:ペンギンアップデートの常時化告知

ペンギンアップデートがSEOにおいて、常時行われることになる発表がありました。

2015年10月:ハッキング対処でアルゴリズム更新

Webサイトのハッキング対処の為、Googleがいくつかのアルゴリズム変更を行いました。検索クエリ5%に影響したと言われています。

2016年5月:モバイルフレンドリーアップデート強化

スマートフォンの普及に合わせ、2015年4月に実施されたモバイルフレンドリーを更に精度高くアップデートしていくことが発表されました。

2016年9月:ペンギンアップデート4.0

2016年9月23日、Googleは4度目の更新となる、ペンギンアップデートを実施しました。このアップデートによる大きな変更点は、ペンギンアップデートが、コア・アルゴリズム(Googleの検索アルゴリズムの中核)に統合されることによって、ペンギンアプデートによる検索結果の変動がリアルタイムに反映されることになったことです。

2017年2月:低品質なキュレーションメディアを罰するアップデート

DeN●の事件が記憶に残っている方もいるかと思いますが、2017年2月3日、1部のキュレーションメディアを対象に、著しく品質の低いコンテンツの順位を変動させるアップデートが行われました。キュレーションメディア以外にも信用性が根拠が重要になる「医療・金融」などのアフィリエイトサイトのSEO順位も大幅に変動したアップデートでした。

2017年3月:フレッドアップデート

フレッドアップデートでは、過度な広告掲載を行なっているWebサイトや低品質なコンテンツを大量に掲載しているWebサイトを罰するために全世界で行われたアップデートです。

2017年4月:アウルアップデート

アウルアップデートは、デマコンテンツやフェイクニュースなどを罰するために行われたアップデートです。

SEOの歴史まとめ

検索エンジンが誕生してから、約20年の月日が経ちました。「ユーザーに有益なコンテンツを届ける」というGoogleの理念があり、パンダアップデートやペンギンアップデートが行われた後は、よりWebサイト内のコンテンツを評価するようにGoogle自体もアルゴリズムを定期的にアップデートしています。

このようにアップデートが定期的に行われるSEOですが、Googleガイドラインに違反するようなSEO対策をしないことと、ユーザーに焦点を絞ったWebサイトの構築を目指すことにより、安定的な上位表示を実現できるでしょう。

SEO対策は具体的に何を行えばいいのか?

SEOの必要性や歴史をここまで説明してきましたが、実際に何をすればいいのか分からないという方に向けて、ここからはSEO対策の方法を紹介していきます。

主にSEO対策で重要なのは、「内部施策」と「外部施策」です。1つずつ説明していきます。

SEO内部施策

SEO内部施策では、下記の要素が検索エンジン(Google)に評価されます。

  1. サイト内部の主要タグ(titleタグ、descriptionタグ、hタグetc)
  2. テキストボリューム
  3. キーワード比率
  4. インデックス数(ページ数)
  5. サイトマップ

当たり前の話ですが、「青汁の紹介ページ」で「サプリメント」というキーワードで上位表示することはできません。【1.】の主要タグは、検索エンジンに対象サイトがどのようなサイトなのかを伝える上で、重要な要素です。

また【2.】ですが、テキスト量が極端に少ないサイトは、情報量が少ないページにイコールです。情報量が少ないページが、Googleの理念でもある「良いコンテンツをユーザーに届ける」に沿わない場合が多いため、対象キーワードの上位サイトがどのぐらいのテキストボリュームなのかを確認するようにしましょう。

【3.】のキーワード比率では、上位表示させたいキーワードがどのぐらい含まれているかを検索エンジンが判断し、適正なキーワード比率を評価する仕組みになっています。極端に少ない場合や過剰なキーワードの組み込みはペナルティ要素になる場合がありますので気をつけましょう。検索エンジンから公式にキーワード比率は明言されていないため、キーワード比率に関しても上位サイトの傾向を掴むようにしましょう。

【4.】のインデックス数は、対象ドメイン配下にどのだけのページがあるかを判断軸にしています。ただページ数が多ければいいという訳ではなく、関連した品質の高いページがどのぐらいあるかを評価します。品質の高い関連したページが多ければ、サイト自体の評価も上がり、多少ページだけではなく、ドメイン全体にもいい影響があります。

【5.】のサイトマップでは、サイト構築の仕方を注意するようにしましょう。複雑化されたサイトは、検索クローラーが巡回しにくいため、Webサイトがどのようなサイトなのかが伝わりづらくなってしまいます。また、複雑化されたサイトは、ユーザーにとっても利便性の低いサイトだと認識され、正しく評価されないケーズが多くあります。Webサイトの構築段階で、サイトマップは分かりやすく制作するようにしましょう。

SEO外部施策

多くのサイトにリンクされているサイトは、それだけ評価されるというロジックで、被リンクの多いサイトを上位表示させる評価指標です。しかし、何でもかんでもリンクを設置する手法は、SEOの歴史でも紹介させて頂いた「ペンギンアップデート」の対象となってしまいます。

対象ページに関連する品質の高いサイトからのリンクを獲得する必要があります。このようなリンクを獲得するには、良質なコンテンツを配信し、SNSや他サイトからリンクを獲得することがベストですが、中々コンテンツで被リンクを獲得できない場合もあります。

SEO外部施策に関しても、上位サイトの被リンクにどのような傾向があるのかを調査し、被リンクを獲得するための方法を検討するべきです。

SEOのキホン!まとめ

SEOのトレンドは変わりますが、根本は「ユーザーに有益なサイトが上位表示される」に尽きます。多くの企業様・事業主様がSEO対策にコストをかけ、事業に関わるキーワードでの上位表示を実現しようとトライ&エラーを繰り返しています。

検索エンジンが何を求めているのか、対象キーワードではどのような傾向のサイトが上位に表示されているのかを分析し、SEO対策の戦略立てを行い、継続的にSEO対策のPDCAサイクルを回すことが重要です。

株式会社トライハッチでは、SEO対策に関わる様々なサービスをご用意しています。お気軽にご相談下さい。

某IT企業に勤める一介のマーケッター。デジタル領域のマーケティングを中心に15年で300社以上のデジタルマーケティング支援に従事。2児の父。趣味はサウナとギター。