不正確な医療情報がSEOから消える⁇Google検索の新たなアップデート

2016年11月に大きな問題となった『WELQ問題』以降、インターネット上での医療情報に対する規制は厳しくなってきていました。

SEO流入を目的とした情報の信頼性よりも企業のコストパフォーマンスを優先したコンテンツがSEO上位を占めていることから、検索エンジンの真価が問われていましたが、2017年12月6日にSEO状況は一変しました。

今回は、「医療や健康」に対して12月6日に行われたアップデートに対して説明していきます。

『WELQ』問題のおさらい

ユーザーの生活に影響を与える要素の高い「医療・健康」のジャンルにおいて、不特定多数のライターによって書かれた記事内容の信憑性が低いコンテンツや他のWebサイトに掲載されているコンテンツの内容をコピーして加筆をするなど、著作権上も問題があったことが明らかになったことにより、WELQは2016年11月末に閉鎖されました。

 内容に信憑性がない。(医療や健康の専門家が発信した情報ではない。)
 他サイトのコンテンツをコピーするコンプライアンスの問題

上記のようなサイトが今回のアップデートの対象となり、医療・健康に関連する検索の約60%に影響を与えるアップデートとなっています。

また、今回の医療・健康に対するアップデートは、日本国内向けにアップデートとなり、国内の『医療・健康』に関するWebサイトは、サイト内のコンテンツを見直さなければなりません。

近々、素人投稿型のアフィリエイトサイトの順位が下落し、専門家や監修のあるWebサイトが上位表示されるようになることでしょう。

医療・健康における今後のSEO対策

『医療・健康』における今後のSEO対策では、内容の信憑性や発信者が誰なのかが重要になってきます。また、今回のアップデート発表で、Googleは情報発信を行う医療関係者に向けて、下記のように呼びかけています。

もし、あなたが医療関係者で、一般のユーザーに向けたウェブでの情報発信に携わる機会がありましたら、コンテンツを作る際に、ぜひ、このような一般ユーザーの検索クエリや訪問も考慮に入れてください。ページ内に専門用語が多用されていたら、一般ユーザーが検索でページを見つけることは難しくなるでしょう。内容も分かりづらいかもしれません。

これは、既にインターネット上にある「信頼できる医療・健康に関するコンテンツ」は、専門用語が多く、一般のインターネット利用者が検索で使う日常的なキーワードは、検索でヒットしにくいことを指しています。

これは、いくら信頼できるサイトでも一般ユーザーが検索で利用するキーワードで見つからなければ、意味がないことを指します。そのため、医療関係者にもインターネット上で情報発信をする上では分かりやすいワードで対応するように求めているということになります。

普段、ブラックボックスな部分が多いSEOにおいて、Googleがこのように発信を行うというのは異例の出来事であり、『医療・健康』におけるSEO市場の変動が、今後は大きく動くことを物語っています。

まとめ

今後、『医療・健康』のコンテンツに関しては、以下の3つが重要となります。

1. コンテンツ内容に信憑性を持たす。
2. コンテンツの発信者が大事。
3. 専門内容でも一般ユーザーが分かるワードを利用する。

第1に意識すべきなのは、ユーザーに有益な情報を配信することです。『医療・健康』のコンテンツ配信では、コンテンツ内容に気をつけるようにしましょう。

某IT企業に勤める一介のマーケッター。デジタル領域のマーケティングを中心に15年で300社以上のデジタルマーケティング支援に従事。2児の父。趣味はサウナとギター。