先月、Googleの新しいランキングシグナルである「スピードアップデート」が、実装されたのはご存知でしょうか。
そこで今回は、「Googleスピードアップデートの基本と対策方法」を解説していきます。
目次
Googleスピードアップデートとは
Googleスピードアップデートとは、モバイルページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素として使用するアルゴリズムです。
2018年7月9日に全世界で実装されました。
Googleスピードアップデートの評価基準は、下記の2つとなっています。
- 表示速度が遅いページだけに影響する(表示速度が遅くないページには関係なし)
- 「遅い=ランキング評価低下」だけではなく、遅くなればなるほどに評価が下がります
また、常識の範囲外を超える表示速度の遅さでなければ、ランキングに影響を及ぼすことはないようです。
そして「遅さ」の評価には、段階があるとされています。仮に「遅い」という評価を受けてしまった場合は、改善を行う必要があります。
表示速度だけにフォーカスしないようにしましょう
スピードアップデートも非常に重要ですが、最も重要なのは、ユーザーの検索クエリ(検索意図)との関連性です。
検索クエリ(検索意図)との関連性は、非常に強いランキングシグナルですので、ユーザーに価値ある適切なWebページやコンテンツを配信することが重要です。
検索クエリ(検索意図)との関連性が高ければ、多少ページの読み込み速度が遅くとも高い順位に掲載されることでしょう。
このようなことから、ページの表示速度だけにフォーカスするのではなく、「価値ある適切な情報を届けること」と「ユーザーの利便性」を意識したサイト運営を行なっていけば、問題ないでしょう。
ページの読み込み速度を確認する「PageSpeed Insights」
ただ、Googleが提供する「PageSpeed Insights」で、ページのパフォーマンスを確認することが可能です。
「PageSpeed Insights」の判定結果の基準としては、下記を参考にして下さい。
評価 | 改善余地 |
Good(スコア80以上) | 最適化されている |
Midium(スコア60〜79) | 若干の改善が必要 |
Low(スコア0〜59) | 改善すべき部分が多く、注意が必要 |
また、ユーザーが求める表示速度に関しては、下記のデータが公表されています。
遅延&ユーザーの反応 | |
0〜16ミリ秒 | スムーズだと感じます |
0〜100ミリ秒 | ユーザーは直ぐに結果を得られたと感じます |
100〜300ミリ秒 | ユーザーはやや遅いと感じます |
300〜1,000ミリ秒 | ギリギリの許容範囲内 |
1,000ミリ以上 | 実行したタスクへの関心を失います |
10,000ミリ秒以上 | ユーザーは不満を感じ、離脱の恐れがあります |
参照元:RAIL モデルでパフォーマンスを計測する Google Developers
「PageSpeed Insights」や上記データを参考に、ユーザー目線のサイト運営を行うようにしましょう。
表示速度を改善する方法
自社サイトに改善の必要がある場合、ユーザーの利便性を図るためにも直ぐに対処する必要があります。
画像を最適化する
読み込み速度が遅くなる原因として多いのが、画像です。
画像圧縮ツールを用いて、画像をなるべく圧縮することにより、軽量化するようにしましょう。
ブラウザキャッシュを利用する
Webページを表示した際、画像やCSSなどのファイルを一時的に保存する機能を利用すると、ユーザーが再訪問した際、再度サーバーにアクセスして情報を取得する手間を省略することができます。
データ通信の必要がなくなるため、結果として表示速度を上げることに繋がります。
まとめ
Webページの表示速度は、ランキングシグナルの1つとしても重要ですし、ユーザーの利便面でも重要なポイントです。
ユーザーにとって価値ある適切なコンテンツをストレスなく配信するためにも、スピードアップデートへの対応とユーザー目線のサイト運営を心がけましょう。

某IT企業に勤める一介のマーケッター。デジタル領域のマーケティングを中心に15年で300社以上のデジタルマーケティング支援に従事。2児の父。趣味はサウナとギター。